RPAやAIは人の仕事を奪うのか
普段投資の話ばかりなので、たまにはお仕事の話を。
私は普段、RPA(Robotic Process Automation)やAI(artificial intelligence)の開発や導
入などのお仕事をしてます。
AIは割と聞いたことがある人も多いかもしれませんが、まだRPAの認知度はAIほど高く
ないかもしれませんね。
まずRPAとは何かを簡単に説明しておきます。
RPAとは
RPAとは人間が手作業で実施している業務を機械により自動化することです。
例えば人がAシステムであるデータを検索して、その結果をBシステムに手入力している
業務があったとします。
この時人は、
①Aシステムの検索画面を開き、検索条件を入力し「検索」ボタンを押す。
②Bシステムのデータ入力画面を開き、①の検索結果を入力する。
という2つの手作業を実施することになります。
RPAはこの作業の中で発生するキーボードタイピング、マウスクリック、表示データの
記録などを代替し、まさに人間が実施している作業をそのまま高速で再現します。
「業務」とはほとんどの場合、人が何かしらの「ルール」に従って実施しているわけ
で、その「ルール」をロボットに組み込むことで多くの業務を代替できます。逆に言え
ば、この「ルール」が複雑すぎる、もしくは臨機応変に作業者の経験則が重要になるよ
うな業務にはRPAは向きません。
RPAやAIが多く利用される業界は?
金融業界がRPAやAIの導入に積極的です。
銀行・証券・保険などですね。
巷のニュースでは、メガバンクがRPA導入で数千人のリストラか?などと報じられてい
たりしますが、間違っていないと思います。
とはいえ、RPAが金融業界に特に向いているかと言われればそういうわけでもなく、今
後ほかの業界にも広がっていくことが想定されます。
RPAやAIは人の仕事を奪う?
奪います。
これは現場を見ていて言い切れます。
実際に、RPAやAIを導入したら、これまで10人体制だった業務が5人体制になり、もと
もとその業務を実施していた人は「ロボを監視するお仕事」や別の部署に異動になった
りしています。
今はまだ好景気なのでそのような対応になっていますが、次回不景気になり解雇する正
当な理由が見つかれば、各社から大量のリストラが発生ことするでしょう。
人に比べて、ロボットには下記の長所があります。
①作業スピードが速い
②休まず文句も言わず永遠と働ける
③残業代もいらない
④人為的なミスが発生しない
上記のような特徴を持つロボットと人間、自分が経営者としたらどちらを採用するかは
自明ですよね。
RPAやAIの弱点は?
現時点では、まだまだ高度な業務の完全自動化はできないケースが多いです。
例えばAI-OCR。
これは、紙などに書かれた文字を読み取り、AIによって電子データに変換するというも
のです。
このAI-OCR、現在ではまだ識字率は決して高くありません。
まぁ、機械で印字された文字であれば高精度で読み取れますが、人の書いた文字だと
かなり識字率が落ちます。特に日本語は複雑なので…
そもそも人が読み取れなような汚い文字を機械が読み取れるのかって話はありますが(笑)
よくお客さんから実現してほしいと言われることの1つに、人が手書きで書いた帳票を
AI-OCRで読み取ってシステムにロボットで入力してほしいというもの。
識字率が低いため、なかなかそれを自動化するのは難しいという現状があります。
対応策として機械学習(AIが間違えた後に手動で正解を教えてあげることで正答率を上
げていく方法)もありますが、まだまだ完全な自動化は時間がかかりそうです。
まとめ
今の技術ではまだまだ完全自動化は難しい業務もありますが、おそらく近い未来この問
題も解決され、人の仕事がどんどんロボットに取られていく未来が想像できます。
そうなっても大丈夫なように、自身の専門性を高めておくことが大切です。
投資で食べていけるようになればそれが一番いいんですけどね!
それでは~